2020年10月24日

[レビュー]HERO -the 2nd saviour-


今回のレビューはこちら。
数年前に遊んだ作品ですが当時はHPを持っておらずレビューも書いていなかった(厳密にはふりーむ!に投稿しているが文章が下手すぎる)ので、今回遊び直して書かせていただきました。

《作品情報》
HERO -the 2nd saviour-SILVER★STAR様)
ジャンル:乙女向恋愛アドベンチャーゲーム
制作ツール:NScripter
攻略対象:3人+α
ED数:11
プレイ時間(体感):コンプリートまで10時間程度?
再プレイに至った経緯:
 crAsmビジュアルノベルリスト2020にご投稿いただいたのを機に

hero1.jpghero2.jpg

《ストーリー》(一部作品紹介ページより抜粋)
主人公はラヴァーリアの王女に仕える魔術師。
かつて巨大帝国であったラヴァーリアは
他国に侵略され弱小王国となっていた。

ある日、王女の身に危機が訪れる。
とっさの判断で主人公は「時空を超える魔法」を使い350年前の王国へ。
過去の王国に辿り着いた彼女は「姫と三勇士」に出会う。

果たして主人公はどうなってしまうのか?
弱小王国の未来は変わってしまうのか……?

《レビュー》
review_hero.png

冒頭でも触れた通り、本作は数年前に一度遊んだものですが、
この機会に改めて遊びなおしてレビューを書かせていただきました。

SILVER★STAR様の作品について
このサイト様の作品は中高生の頃から遊んでいて、
もう15年ほどのお付き合いになると思います。
5作目の「アクアティックポリス」以降
16作目まで全て遊びました(厳密には7作目のみ未プレイ)。
アクティブで男前?な主人公と
カッコイイだけではない多彩な攻略対象が魅力的です。
画風も好きですしスチル多めですし、
ゲームシステムも凝っていて、どの作品も素晴らしいです。

概ね1周1時間前後(作中での経過日数が1週間程度)の中編が多めですが、
本作はコンプリートまで10時間程度の長編となっています。

本作の概要
ファンタジーの世界の中で過去の時代に行くというお話です。
主人公が過去に行くことでその後の歴史が変わります。
エンドは全11種類。攻略対象キャラは3人+姫(友情エンド)です。

前半は比較的穏やかな日々が続き、
後半になるにつれ緊張感が高まっていきます。
また、個別ルートのイベントなどを通して
様々な事実が明らかになっていきます。
ファンタジーの世界をじっくり味わいたい方に非常にオススメです。

一方で、主人公の言葉遣いが割とラフな他、
親しみやすいサブキャラたちやカラフルなイラストなどのおかげで
重たい作品が苦手な方でも気軽に読み進められるかと思います。

主なキャラクター
ディーナ(主人公、名前変更可)
 魔導士。かっこよくて頼もしくて、時々弱る姿にも胸キュンです。
 自他共に認める「破廉恥な服装」らしいです(笑)。

レフィリオ(緑髪の人)
 序盤はやや口が悪いですが普通に"いい奴"という感じで、
 裏表が無くて分かりやすい人だと思います。

フレイル(ピンク髪の人)
 魔法が使えます。人当たりが良さそうに見えて
 実は少々面倒な一面も…。

リシャス(黒髪の人)
 頭が良くて剣も使えます。序盤ツンツンしてますが
 個別ルートに入るとデレてくれるのでそれまでの辛抱です。

ソフィア姫(金髪の女性)
 350年前の世界のラヴァーリアの王女。おしとやかですが、
 たくましい一面も見せてくれます。男性陣との関係にも注目。

プレイ開始時点では初対面ということもあり男性陣がやや素っ気ないのですが、
ストーリーが進むにつれ関係性が深まっていくのでめちゃくちゃジワジワきます。
特に個別ルートに入るとかなりスチルも出てきます。
また、3人それぞれに役割があったりエンドの迎え方が違ったりするので、
単に恋愛イベントを楽しむだけでなく、
全エンドを通して1つのお話として世界観や謎解きを楽しむことができます。

86枚の豊富なスチルに加え、メインキャラの服装差分もありますし、
サブキャラの多くも立ち絵があって且つ魅力的です。

難易度とヒント
1周するとEXTRAからヒントが見れるようになります。
また、HPに完全攻略が掲載されています。こうした点もとても親切で助かります。
2回目のプレイですしノーヒントでコンプリートしたかったのですが
長編ということで試行回数を重ねづらい(あと"作業ゲー"にしたくなかった)ので
ED06だけはExtraのヒントを確認してから挑戦しました。

ノーヒントでもそれなりにEDリストを埋められると思いますし、
少なくともEXTRAのヒントを見れば割と全エンド埋められると思います。
とはいえ、なかなか埋まらないときはHPの完全攻略を確認してください。
全ルート見て頂きたきたいので…!
でもって、ノーヒントでコンプリートできた方にも
完全攻略のページをご覧頂きたいです。とても凝っていて面白いです。

尚、NScripter作品なので申し分ないスキップ機能が使えますが
長編なのでスキップしても結構長いです。
手持ち無沙汰になった隙に
メモ帳に感想を綴ったりお絵かきしたりしましょう(^o^)/

感想
序盤は穏やかですが徐々に話が深くなっていくので
1周やり終えた頃くらいにはかなり胸がいっぱいになります。
遊ぶほど面白くて仕方なくなります。
こう、文字で書くとそっけなくなってしまうのですが、かと言って
「溢れんばかりの愛が…!!」などと書くのも何だか。。

キャラについては、突出してお気に入りなキャラが居るわけではない…
というか、3人とも良いので選べないというのが実態です。
詳しくは後半、ネタバレ有りの部分に記載しました。

あと私事ですが、久しぶりにHEROを遊んで
「倉下がゲーム製作をするよう仕向けたのは間違えなくSILVER★STAR様だ!」と
改めて確信したものです。
良い作品を見ると創作意欲を駆り立てられるというアレでしょうか。
あと一製作者としては勝手にSILVER★STAR様を”先生”だと思っていて、
ストーリー展開やUI、Extraの構成、作品紹介ページの内容など、
あらゆることを学ばせていただきました(真似できたとは言ってない)。

まとめ
コンプリートまで体感で10時間ほどかかる作品ですが、
世界観の謎や豊富なスチル、魅力的なキャラクターと
様々な恋愛イベントなど、とても充実した内容で退屈しません。
気になった方は迷わずお手に取ってみてください!

それでも長編はちょっと勇気が要る…という方は、
SILVER★STAR様の短編・中編の作品を先に遊んでみると良いかと思います。
SILVER★STAR様 HP




以下はネタバレを含む内容となっております。
全ルートプレイ済の方のみご覧ください。









今回は数年ぶり2回目のプレイなので
プレイ前の時点で覚えていた内容を事前に挙げてみました。
プレイ後に見直して、間違っていた部分は訂正を入れました。

・序盤は田舎暮らししているが、中盤で姫がさらわれて城に戻る
・ソフィア姫はフレイルが好き
・フレイルエンドでははディーナが居た時代に戻る、フレイルの髪が短くなる
 現代に戻る直前までは確か崖っぷちまで攻められてた気が
 ↑崖っぷちはレフィリオエンド
・レフィリオエンドは350年前に残る
・姫エンドは最後馬に乗ってたような。
 ↑正確には後日談だし、衣装は何となくイメージ通りだったが
  馬でなく荷物を持とうとしてるだけ

・歴史書は2冊あり、どちらもリシャスが書いてる
・350年前〜現在までの間の人で、一度過去に来て歴史を塗り替えた人がいた
 彼は隣国の人だったような
・リシャスが黒幕。隣国近くの村育ちで、戦の際に見捨てられた?
 病気があった気が 妹が病気で他界した?
 ↑正確には、村が魔物病で隔離された
・トゥルーエンドで最後ディーナが国を救い、
 過去が変わって未来が変わったけど誰もディーナの努力とは知らず、
 でもカレン様だけが知ってる
・トゥルーエンドを見るとリシャス個別ルートが解放される、
 病気で短命?だけど小さな村で穏やかに看取る的な感じ

うわー脳みそガバガバすぎるorz

世界の真実やエンディングはぼんやり覚えていて、
プレイしている途中で徐々に記憶が蘇ったりもしました。
ただ、細かいイベントやスチルはかなり記憶から抜け落ちていました。
特にショッキングだったのはサブキャラをほとんど忘れていた点ですね…
登場してから「あーーーそういえば居たわ!!!」と。
ルーグ君、アンリ王子、ロイド様、グィネヴィア様...。
何故かルーグ君見た瞬間にアンリ王子も思い出しました。

ルーグ君かわいい(?)しグィネヴィア様は美しすぎです。
王子はよく分からない振舞いをしてますが憎めないですね。

BGMも流れるたびに懐かしく、
特にオープニング曲の冒頭を聞いたときは震えました。
あの曲はクライマックスのシーンで流れることもあり、
プレイ開始したばかりなのに一瞬エンディング並みのテンションになりました。
余談ですが、ムービーのイラストがことごとく書き下ろしなのが凄いです。
ただでさえ本編のイラストが超多いのにそれとは別に絵を描かれているという…。



本作、Chapterが7つあります。
空き家と城を行き来するのですが、
途中こんがらがりそうになったので少々整理しました。

chapter1: 現代
chapter2: 過去に来て
chapter3: 空き家での生活(途中から個別ルート分岐)
chapter4: 姫がさらわれて城へ(婚約パーティ他)
chapter5: 空き家に戻って(安全が確保でき次第アンリ王子が迎えにくる)
chapter6: 再度城に戻るが、治安悪化
Last chapter: 城から逃亡→エンディング



今回、レフィリオ→フレイル→姫→リシャスの順で攻略しました。
初回プレイ時は確か最初にフレイルを狙ったのですが、今回はレフィリオから行きました。
記憶によれば一番素直?なルートだった気がしたので。
最初の2人は一度BADに落ちてしまいましたが後の2人は1発でHAPPYに行けました。

レフィリオやフレイルは姫とのごたごたがあるのが面白いです。
それから、レフィリオはロイド、フレイルはグィネヴィア、
リシャスはアンリ(、姫はルーグ)と絡んでるのもおもしろいですね。
他にもリシャスは単独行動があったりあれやこれに絡んでたりと。
単に主人公と攻略対象との関係が進んでいくだけではなく、
こういう絡みがあるが故に長編でも飽きないのだろうと思いました。

1周遊んで思い出しましたが、エンディングリストの年表がとても良いです。
時空を超える作品だからこその代物なのかと。

あと「スチル86枚」の魅力はそれそのものだけでなく、
後々CGモードで様々なシーンを振り返れる所にもありますね。
というわけで、各ルートを振り返ってみます。

レフィリオ:
窓際に葉っぱが詰まっているところのシーンが何故か昔から気に入っていますw
7枚目の、ディーナが彼を見上げるスチルもすごく彼ルートならではという感じですし、
抱擁スチルでディーナ様がニコニコしてるのがすごくかわいい。
最後の逃亡の際に2人で宿に泊まったときに、
レフィリオルートだけイベントが入るのがとても美味しいです。

フレイル:
「あれ、この人こんなに面倒くさい人だったっけ」とw
ですが途中できちんと話してくれるのでその辺りからスッキリしました。
彼のルートでは共通ルートからしれっと個別イベントに入ったり
グィネヴィア様との初対面のタイミングが前倒しになったり、色々と面白いです。
未来(ディーナの時代)で幸せになれるというエンディングもとても良いです!
突然消えてしまいそう、という点では若干落ち着かないですが^^;

リシャス:
今回、黒幕(?)だと知った上でプレイしていたので結構しんどかったですね;
特に色恋沙汰が他2人に比べて結構サクサク進むので却って不安に…。
あと「こんなにデレてくれるんだっけ」と。
2人で田舎の家に居るときの抱擁スチルとか凄く好きです!
他の女性とのいざこざが無いという点では一番安心して見ていられるペアです。
国王や姫への想い、セアラやヘディザードへの想い、そしてディーナへの想いと、
複雑なものを抱えていたのがED10・11辺りで明かされるとホっとするといいますか。

ED05(リシャスHappy)やED11(Best)で、
単純にラヴァーリアが繁栄するだけで良いのだろうか、
それと引き換えにグランファストが衰退するのはそれはそれで気の毒では…
と感じていたのですが、
ED10(リシャスBest)でその点がフォローされていた(?)のが良かったです。
リシャスも勿論ですがヘディザードにも救いがあって欲しいと思っていた気がします…
コンプリート特典にイラスト(めっちゃカッコイイ)があるので尚更。
数年前に遊んだときはベストエンドのカレン様ががっつり焼き付いていたのですが、
その時と比べると今は何か物の見方が変わったのかもしれません。

手放しで喜べるハッピーエンドも気軽に遊べて好きですが、
一般的な人生を考えれば100%ハッピーということはなかなか無いこともあり、
苦しい中でも救いを見いだせる作品なら好きです。
万事平和にいかないからこそ幸せな時間が尊いとも言えます。
本作もそういった作品だと思います。



本当に、本作はジワーーーっと好きですね。
吐き出し切れていない想いもまだまだあるような気がしますが
あまり長くなってしまっても難なのでこの辺りで閉じたいと思います。
後は作品紹介ページの裏話を見ながら暫く1人でニヤニヤします。

ここまでお付き合い頂きありがとうございました。
そして、素敵な作品を公開してくださった椎葉さんに大変感謝いたします!
posted by 倉下 遼 at 07:39 | Comment(0) | 他作品
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