2019年08月16日

[レビュー]理工系男子と秘密の恋愛


お盆休みということでもう1本レビューを書かせていただきました。
今度は乙女ゲーです。レビュー一覧を見返してみて気づいたのですが、
全くSF/ファンタジー要素のない現代モノのレビューはこれが初めてです。


理工系男子と秘密の恋愛(バラ色プリンス様)
ジャンル:恋愛ADV
制作ツール:ティラノスクリプト
攻略対象:5
ED数:5
プレイ時間(公式):一人当たり60分くらい
プレイに至った経緯:以前Twitterで見かけた?

rikokei1.jpgrikokei2.jpg

《ストーリー》(公式HPより引用)
あなたは私立理工系大学「穣京理工大学」の新入生!
あなたが恋したのは、爽やかなイケメンか、可愛げな男性か、筋肉質な男性か、
ふわふわ男性か、少し捻くれた男性か…
ドキドキの大学生活の始まりです!

《レビュー》
eval_rikokei.png

恐らくTwitterで見かけて知ったのだったと記憶していますが、
初めてタイトルを見たときの印象が
「これは自分がプレイしたらいかんやつだ」でした(苦笑)。
機械科出身の人間なので、恐らくプレイしたら
「リアルはこんなんじゃない」と言ってしまいそうで;
ですが好奇心に負けました。

結論から言えば、自分の経験と比較する限りではやはりリアリティの点では正直ううむ…
という感触です(世代の差と、関東圏・私立・単科大学ではなかったという差のせいも
あるのかもしれませんが)(あと機械科以外の事情についてはあまり詳しくありません)。
また、描写も講義や実習というより課外活動がメインです。
男性陣はみんなイケメン枠です(理工系男子がこんなにカッコいいわけがなない(?!))。

ただ、個人の方が製作したフリーゲームですので
リアリティについて突っ込むつもりはあまりありません。
「リアルを追求した<<<作りたいものを作った」作品かと存じますので。
本記事の末尾に2か所だけ気になった点を挙げるに留めます。

気がかりな点だけ先に述べさせていただいた上で、
あとはこの作品のスゴいところを並べていきたいと思います。

まずwebサイトです!
非常にクオリティが高いので是非アクセスしてみて頂きたいです。圧倒されます!
ミニキャラ(「もちもち絵」と言うそうです)が随所に居て癒されます。

同様に、ゲーム中のシステムグラフィックも丁寧に作りこまれています。
システム面について、Tip(用語解説)が組み込まれているのが便利&面白いです。
Tipに使ってる画像も用意が大変だったのではないかと…。
Tipがバックログからもちゃんと見れて感動しました。
セーブ/ロードが若干不便ですが、学科選択以降は1本道なので特に問題ありません。
おまけにクリア後はチャプターごとに見返せるのでセーブ要らず。
シナリオが春夏秋冬で1季節ごとに1チャプターという構成なのがわかりやすいです。

それから作中の背景。これが一番驚きました。
途中で「こんな背景よく見つかったなぁ」みたいなのがいくつかあって、
調べてみたらやはり使用素材一覧に背景素材サイトがありませんでした。
ご自身で製作されているようです。
体感で100枚くらいあったと思うんですけど…ひえぇ。
自前ということでどれもシーンにマッチしているのは勿論、
所々ネタが仕込まれていて、見てて楽しいです。
尚、webサイトで背景素材を配布されています。

背景のみならず、登場キャラの画像の枚数も多いです。
作中で1年間の様子が描かれているので、各季節に合わせた服の差分があります。
スチルは55枚。何よりサブキャラの教授陣の画像枚数には目が眩みますorz
webサイトの動画で見れるので、動画だけでも是非ご覧ください。
教授陣の画像の多さは作者様の趣味由来と思われます。趣味全開は正義!
現在、ボリューム2倍(もっと?)の教授版も製作中のようです。ひえぇ。
半端ないスタミナの持ち主なのではないかとお察しします。

内容について。
先の通りリアリティについては幾分疑問ですが、それでも
大学生時代の記憶を蘇らせるような描写は多々ありました。
冒頭の入学式での教授の挨拶からして非常に的を射てますしね。
また、自分が知らない用語もかなり飛び交っていて良い刺激になりました。
全5学科ものシナリオを書くためにかなり色々お調べになられて、
その点でも非常に大変だったのではないでしょうか
(&作者様のご経歴次第ではチャレンジングだったのではないかと)。

ここを押さえているとより良かったという点を、2点だけ挙げてみます。
まず一番気になってしまったのは主人公が穣理大に入った理由です。
情報科ルートで「何となく大学生活が楽しそうだった」といった記載がありますが、
本来文系寄りの主人公が王道に反して理工学部に入っている、
しかも私立の場合は理系の方が学費が高いのを踏まえると
もう少ししっかりした理由があると良かったです。
「好き」「興味がある」の他、「家から通える」「就職のため」「親のすすめ」
又はどストレートに「出会いを求めて」ですとか。

それから機械科ルートのフレームの溶接作業中の描写で
『あと一歩間違っていたら私は腕を切ることになりかねない』という部分がありますが、
ちょっとどんな状況だったのか想像がつきませんでした(ガス切断?);
直前にゴーグルを外しているので「目を傷めるぞ」という展開でも良かったかもです。
また、ゴーグルより溶接面(マスク)の方が馴染みがあるかもしれません。
あと「自動溶接」というより「半自動溶接」?
自分もCO2とTigしか経験が無い身でとやかく言えないのですが…。

また、これからプレイされる方向けにシステム面の注意点を列挙します。
・最小化→最大化すると画面サイズが伸びることがあります。
 その際は手動で原寸大に戻せます。
・ゲームクリア後にBonusを開くとボタンが効かなくなることがありますが
 ゲームを起動しなおしてBonusに直行すると解決します。
・未読スキップOFFにしていても未読箇所でスキップが止まらないことがあります。
 学科選択直後は要注意。
 (2週目以降に学科選択から開始できる機能があると嬉しかったです。)

余談ですが、webサイトTOP→謎企画ページに
機械科ルートに出てくる鎧塚君の色んな"鎧差分"を乗せたページがあって
非常に面白いです。似合いすぎです(笑)。未プレイでも閲覧OK。

で、機械科ルートばかり言及してしまった感がありますが
登場人物の好みでいうと頭一つ抜けてるのは建築科ルートの彼ですかね。
髪おろし差分と結び差分があるの良いです!紅いマフラーがお似合い。

そろそろまとめに入りますと、
そもそも攻略対象として理工系男子を選んでいるだけでも
一般的な乙女ゲーとは一線を画していて興味深いですし、
何よりひたすら作者様の熱い想いに圧倒された一作でした。
これぞフリーゲームの醍醐味、と感じた次第です。
あとやっぱりもちもち絵がかわいいですね(´v`*

素敵な作品を、ありがとうございました!

製作サイト様
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posted by 倉下 遼 at 09:34 | Comment(0) | 他作品
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