2016年05月27日

[レビュー]transit – an Extrasolar human(s) -


今回は初めてシェア作品のレビューです。
頑なにフリー路線貫こうかとも考えましたが、まぁいいやと。
シェアの同人作品の世界はまた少し違う雰囲気があっていい刺激になります。

ではでは、「倉下レビューテンプレート」に沿っていきますね。


transit – an Extrasolar human(s) -macrophage様)
ジャンル:都会現想ADV
制作ツール:LiveMaker
攻略対象: -
ED数:4?
プレイ時間(体感):10時間前後? ※総シナリオ約800kb
プレイに至った経緯:コミティア116にて購入

transit1.png
OPムービー

《ストーリー》(DLsite.com紹介文より引用、一部改行省略)
とある場所に建造された「三ツ葉第三学校」。
物心ついた頃から、主人公の「七原雅(ななはら みやび)」とその友人たちはそこにいた。
そして、学校の敷地より外に出ることはなく……また、出ることは叶わなかった。
外は怖いからだ。

フリークアウト……「FO」と呼ばれる現象。
「内観係数」という人間の感情度指数。
内観係数が異常値に触れると、人はフリークアウトする。
FOは機構だ。FO化は、人の死を呼ぶ。
ゆえに、人の少ない「学校」で保護されたかれらは内観係数を安定域に保ち続ける必要があった。

……けれど、かれらを取り巻く環境はそれを許さない。
同調、共振……はたまた、軋轢、不和。
それら人間的な感情により、同年代の少年少女は、揺れる。
人との距離は。自我と忘我の境界線は。
記憶の淵に棄却した、其々の過去は。
そして、「ここ」で成すべきこととはなにか…………

「都会現想ADV」と銘打った、
脆く儚く、しかし少しだけやさしい……かれらのモラトリアムなヒューマンドラマ。

《レビュー》
eval_transit.png

◆シナリオ
何というか「小説家さんの作品」という印象が強かったです。個人的には新鮮。時には長さを感じてしまうこともありましたが、葛藤が丁寧に書かれていてじっくり話が進んでいくのが良かったですね。終盤に雅が転んだ少女を見送った(←ネタバレ注意、反転)ところでとてもホッとしました(*´∀`* 自分が少女の立場だったらそうしてほしいですからね(現実はなかなかそうでもなかったのですが)。

前半は閉鎖空間であったり「内観係数」「FO」などといった少々SFチックな雰囲気もありましたが、後半は打って変わります。作中でも前半の頃を懐かしがるようなやりとりがありますがプレイヤーとしても前半をプレイしていた頃が懐かしくなるようでした。前半もじっくり描いて、それを踏まえて後半があることで長編ならではの深みを味わえました!

毎日少しずつやっていたせいかもですが…前半特にもう少しテンポが良くてもいいのかなと若干感じました。もっと描写をサウンドとビジュアル(とプレイヤーの脳内補完)に委ねてしまっても良かったのかもしれません。なんて、自分が小説読み慣れてないせいもありますねきっと;あと後半「ひとつ言わせて」「ひとつ聞きたい」という言い回しが少々目立っていたかもしれません。
でも活字が苦手な倉下が完遂できたので問題なしです!

◆キャラクタ
いやー皆グラフィックも言動も歳相応で&いい子ですっごい良かったです。特に茉未とレイラが好きです!か、かわいい!!欲を言えば彼女らについても生い立ちとかもっと知りたかったです!(反転→)記憶を失っているが故仕方なかったかもしれませんが…。茉未ルートが一際歯がゆい(´Д`; 皆家族がらみの悩みを抱えていたわけですが、特に一条教授にグラフィックがあったのもあり一条教授とまありの話が印象的でした。(←反転)

◆グラフィック
表情差分は茉未の「てへっ」みたいなのとか先輩の「><」とか特に可愛いですね!あと不意打ちの夏服差分(←反転)!!テンションめっちゃ上がりました。
それから、立ち絵がアップになったり前進になったりするのが遠近感があってよかったです。雅のサイドグラ欲しいなぁと思いつつ、それを入れると遠近法使えなくなるので難しいですね。個人の好みだと思いますが倉下は主人公サイドグラ欲しい派です(どうでもいい
スチルは言うまでもなく文句なしのクオリティでした。
それから背景の使い方がとにかく上手い。特に走るシーンなんか非常に臨場感がありました!今まであまりこういう演出の凝り方って見たことなかったかもです。ここまでグラフィック面お見事だと、折角ならシスグラにももう少しエネルギーを…いえ、何でもないですorz

◆システム
いずれも倉下のプレイ環境下でのみ生じた現象かもしれませんが…
どうも一度ゲーム終了すると既読情報(?)が飛んでしまうようで、既読スキップが使えなかったりスチル回想が見れなかったりしました。一応ctrlキーでスキップ&休日一気にプレイで何とか凌ぎました。
あとBGMの音量が小さめなのか少々聞こえにくいのが勿体無かったですね><

セーブ数はもう少し多い方が安泰、あと(シスグラにも関係しますが)ワンタッチでセーブ・ロード・スキップができると一層便利です。
起動してからロゴ・注意書き・ムービーがあって、繰り返しプレイしているとスタートメニューに行くまでが心持ち長く思われました。

長編だと特にシステムの癖はプレイ挫折の原因になりかねないので、他の方の感想次第では対策するなり制作ツールを乗り換えるなり検討してもいいかもしれません。
つか製作者側になると妥協する癖にプレイヤー側になるとワガママとか一番良くない奴ですね…すみませんorz

◆まとめ
「わくわくしながらじっくり進められた!」「キャラが魅力的だった!」「背景を使った演出が見事だった!」とりわけ印象的だったのはこの3点です!
うまい具合に深みがあって、いい作品プレイできて良かったなぁ…と思いながら読み終えました。
最近穏やかだけど風味豊か?な作品を求めていたので丁度良かったです。

素敵な作品のご提供に感謝いたします。
posted by 倉下 遼 at 20:18 | Comment(0) | 他作品
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